「ミニバン=家族の車」という常識に、抗いつづける者たちがいる。便利さを捨ててでも「自分らしさ」を追求する、型破りなオーナーの情熱に迫る!

 今回は、4代目オデッセイをカスタムするクルミさんをご紹介。

父の影響でオデッセイのカスタムを始めたという「クルミ」さん

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父の背中を追いかけて

 このオデッセイ、実は父が乗っているのと同じ型なんですよ。だから今、実家の駐車場にはオデッセイが2台、それぞれ違う仕様で並んでいて。近所の人に何か言われたりはしないんですけど、ちょっと気にはされているかもしれませんね。

パープル&ゴールドの色遣いが個性的なオデッセイ。車高はエアサスでベタベタに

 そもそも、私が車に興味を持つきっかけも父でした。高校生になったあたりから、父がオデッセイを本格的に弄りはじめて。それまでも車が好きなことは知っていましたが、「ここまでハマっていたんだ」と驚いたのを覚えています。

4本出しマフラーとディフューザーで武装されたリアビュー

 ただ当時は、趣味として車を楽しんでいる父を「いいなぁ」と思うくらいで、自分で乗ろうとまでは思っていなかったんですよ。免許を取って最初に買ったのはホンダのライフで、「とりあえず移動できればいいかな」と、維持のしやすさ重視で選びましたね。

 でもそのうち、父の車に乗せてもらったり、イベントに一緒に行ったりするなかで、「やっぱりオデッセイってかっこいいな」と惹かれていったんです。それで20歳のとき、思い切って自分のオデッセイを買うことにして。

ホイールにはワークのエモーションを採用

 一応母には「お父さんと同じの買うよ」と伝えましたが、とくに反対はなかったですね。もともと母も父と一緒に車のイベントに行っているくらいなので、私に対しても「いいんじゃない?」くらいのノリでした。

 父はどうだろう、喜んでいたのかもしれないですけど、あまり表情に出さないタイプなので、正直よくわからないんですよね。

シートにはステッチ入りのホワイトにブルーの差し色が入ったカバーを採用

 でも私のオデッセイも、実際の細かい仕様を決めているのは父なんですよ。父の方から「こうしたら?」と提案されて、それをそのままショップにお願いすることが多いですね。私も父のセンスが好きなので、ほとんどお任せという感じです。

 これまでカスタムにかけたのは200万円弱で、当然費用は自分持ちですから、普通の会社員の身としてはキツいものがありますね。実家暮らしなので、どうにか切り詰めつつやりくりしている感じです。

現在は社会人7年目。過去にはカスタム費用を負担に感じる場面も

 それでも、今はもうこの仕様に満足しているので、これから大きく弄ることはないと思います。もちろんこれからも、車の趣味は続けていきますよ。

 もし将来、付き合ったり結婚したりする人ができるとしても、車好きかどうかはあまり気にしないかな。趣味を理解して、認めてくれる人であればそれで十分だと思います。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。